公益社団法人東近江青年会議所2019年度 理事長所信
本質を見極め、感謝と配慮の心をもった人であれ!

第13代理事長
はじめに
平成の時代から新たな時代への幕開けが見えかけてきた昨今、物質的に豊かな時代とIT技術の躍進で情報化社会の波は進み便利な時代となってきている。2045年にはシンギュラリティが起こると言われている。コンピューターが人間の脳を超え、意識を持つという段階は人類の想像を遥かに超える速度で現実となっており人々の生活に大きな変化が起こっていく。
しかし、物質的に豊かな時代へと進んでいく反面、人とのつながりが希薄になり社会に歪が出てきている。先人たちが望み託してきた未来はこのようなものだろうか。あくまで物質や技術というものは、人々が生きる世界を、より良くするための術であって答えではない。先人たちが望み託してきた、そして我々が未来へと受け継いでいくべき日本人が大切にしてきたその答えは人の心なのだ。感謝と配慮という相手を思いやる心である。人の心が人を動かし社会をつくり時代をつくる。人の心が荒れれば荒れた時代となり、人の心が豊かであれば豊かな時代となる。どれだけ時が進み便利な時代になろうと、人間社会である以上、これは変わらないものだ。今一度立ち止まり、上辺や形だけではなく、全ての物事に対して本質はなになのかをしっかりと見極め、人として心の豊かさを身に着け、人やまちとのつながりを深い絆へと変え、このまちをこの時代を我々が率先してつくっていこうではないか。青年会議所にはその可能性があると確信している。
ひととの絆
感謝と配慮の心を持って生まれる本当の絆
家庭、会社、様々な環境の中で我々は生きている。常にそこには人がいる。人である以上感情がある。嬉しいこと、楽しいこと、悲しいこと、辛いこと、様々な場面があるだろう。一人では辛い時も仲間がいれば支えあえる。一人ではできない大変なことも多くの仲間となら大きなことができる。人生におけるたくさんの場面を、愛する人、信頼できる人とともに乗り越えていけるところに幸せの種がある。
人との絆は上辺だけの関係では生まれない。相手のことを思いやり、時には厳しいことも言い、お互い納得行くまで話し合う。つまり相手に対して腹をわり、向き合うことにより心と心が徐々に開けていくのである。大切なのは相手に対する感謝と配慮ができる思いやりである。青年会議所の活動は時間がかかることもあり、楽なことばかりではない。時に厳しく言い合うこともある。しかし、相手を思いやる本気の心と、相手を受け入れようとする尊重する心があれば必ずそれは伝わる。皆がその心を持てばそれはやがて絆となり一致団結したより強い団体となるだろう。
まちとの絆
歴史を知りこれからのまちづくりを考えよう
我々がこうしてこのまちで日々生かしていただけているのも先人たちが築いてこられた歴史があるからであり、想いや努力のおかげである。歴史があるから今の我々がいる。その歴史を知り、今の時代に合った形をつくっていこう。このまちに必要なものはなにか、我々はなにをすべきかを考えて、ビジョンを掲げ、行政や他団体だけでなく、このまちを愛する人々とともにつくっていこうではないか。我々がこのまちに対してまちづくりのきっかけをつくり、それが受け入れられまちに根付くことができれば、明るい豊かな社会の実現に近づける。
そのためにはまず、我々が今まで以上にこのまちに対して存在感を出し、影響力を持てるよう更に邁進していく必要がある。先輩諸兄が築き上げてこられた二五八祭やこのまちを盛り上げる素晴らしい文化は数多くある。そこにたくさんの人の声や行動が加わることによりまちづくりは加速し、青年会議所とまちとの絆はより深くなる。
夢への絆
夢を信じて生きていけばいいさ
我々が子どもであった時とは少しずつ時代が変わり、夢を信じて生きていけと言える大人が少なくなった昨今。大人になると夢を見るだけではいけないが、子どもたちにとってはいつの時代も夢を見ることが大事である。夢があるから未来に希望を感じる。社会にとって子どもは希望の光である。子どもたちが夢と希望に満ち溢れるステージをつくらないといけない。そして、夢は見るだけではなく叶えるものであり、夢を叶えるプロセスこそが人としての成長であるということを学んで欲しい。
子どもらしく、固定観念のない自由な発想で遊び心のある夢であれば尚夢は広がる。しかし、夢は自分一人で叶えられるものではない。そこには応援、協力してくれる仲間の愛や友情がある。最初は漠然とした夢や小さなきっかけであったものが、いつしか大きな絆となり夢が叶う。夢を掴み取る強さ、逞しさ、そして相手を思いやり仲間とともに夢を叶えられる素晴らしさを知ってほしい。そんな子どもたちで溢れればこのまちもより夢で溢れ、子どもたちが大人になったときも夢を語ってくれるはずだ。
全メンバーでの会員拡大
楽しい仲間づくり
今後も我々の運動を加速させていくためには会員拡大は必要不可欠である。単純に会員を増やすということを頭に置くのではなく、ともに活動できる楽しい仲間を増やすということに意識を持っていこう。何事も全ては出会いから始まる。人と人が出会い、最初は小さなきっかけであったつながりも互いに知っていくことで、いつしか喜びや感動をともに分かち合うことができる。様々な経験ができる青年会議所活動に向き合い懸命に努めることでそれを実感できるだろう。
まずはメンバー自らが率先して、積極的な情報交換や仲間との絆を深めていくということが大切になる。青年会議所には苦しいことや辛いことがあっても、それすら楽しみ、困難を乗り越える力をつけ、自分自身が成長でき、まちを動かし、結果を残せるという楽しさがある。メリハリを持った楽しさが楽しい人を呼び、楽しい人が楽しめる仲間を呼び、楽しめる仲間がもっと楽しみたい仲間を呼ぶのである。楽をするということではなく、困難や厳しさを乗り越えた上での楽しさが大きな絆となる。本当の意味で楽しめる価値のある団体として会員拡大を楽しもう。
円滑なLOM運営 笑顔が溢れ思い出に残る例会、事業
笑顔レボリューション
円滑な運営を行うためにも、まずは自分なりの楽しみを見つけ、メンバー同士のコミュニケーションと情報の共有を大事にし、相手に対する感謝と配慮の心を持とう。ルールや規定にも固執することはなく、なぜそうなったのか経緯と本質がどこにあるのかをしっかりと見極め、必要があれば見直しをすれば良い。仲間を大事にし、誰かが困っていたら率先して手を差し伸べよう。なにか問題が起こったときは向き合いすぐに対応しよう。
人が集まるからこそ、そこは笑顔が溢れる空間であって欲しい。音楽やドラマがあったり、振り返ったときにひとつひとつが思い出に残る例会や事業をしていこう。その思い出が時を超えても仲間との絆となる。
人を惹きつけるドラマチック広報活動 滋賀ブロック協議会との連携
ドラマチック絆
どんなに素晴らしいものでも人に知ってもらえなければ存在しないも同然である。知ってもらうためには大きな存在感を出し知ってもらうきっかけが必要である。きっかけとは惹きつけるインパクトだ。その上で感情を揺さぶるドラマやストーリーがあるかどうかだ。人を惹きつけるインパクトのあるドラマチックな広報活動をしよう。
本年度は滋賀ブロック協議会事務局を受け持つ年である。これをチャンスと捉え、双方連携し事業においても運営の効率化を図ろう。皆が気持ちを一つに同じ目的に向かって一生懸命行動すれば自ずと円滑な運営ができるはずだ。
結びに
本質とは目に見えるものや耳に聞こえるものなど、そこにある物事ではなくその物事が起こっている本当の意味である。虚実入り交じった様々な情報が溢れているこの時代に、目に見えるものに踊らされるのではなく、なぜそれがあるのか、そのあることに対してどうすることに本当の意味があるのかを見極められなければいけない。それぞれの人生を強く逞しく生き抜くためにも、また、ひと、まち、夢への絆をつくるためにも本質を見極める力が必要なのである。
ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けないという言葉があるように、人は人でしか磨かれない。人生とは楽しいものが落ちているのではなく、どんな出来事であっても、どのようにして楽しいものや意味のあるものに自分自身が変えていけるかということである。世の中は理不尽であるが、それに負けない強さと見極める力を持つことが人生を生きるにおいて重要である。誰しも最初は弱く儚い。強さを得るために人は成長する。成長することに人生の醍醐味がある。世の中において平等なことは、時間とチャンスだけである。しかし、その時間をこの一時一瞬をいかに意味のあるものとするか、巡ってきたチャンスを掴み取る準備をするかは誰にでもできる。どんな時であっても必ずチャンスはある。諦めたらそこで試合終了だ。
青年会議所には感動と自分の可能性を広げるチャンスと成功のストーリーが用意されている。それをどうするかは自分次第だ。JCをJCで終わらせてはいけない。JCで過ごすこの大切な時間を人生の糧としよう。
人生は自分自身が主役のドラマである。ドラマチックな素晴らしいストーリーを歩んでいこう。辛い時があっても、仲間とともに楽しみ乗り越えていこう。いつしか我々が若い世代から、まちのロールモデルと呼ばれる日を楽しみにしよう。我々の前に道はない。あるのは先人たちが築いてきた歴史と想いと知恵である。それを今の時代に合わせた形に変え、新しい世界を切り拓く。その結果が道となるのだ。
仲間とともに過ごすこの時間が決して無駄にならないことを約束する。
未来は我々の手の中にある。さあともに歩みだそう。素晴らしい伝説の幕開けだ!
最高の人生とするために、
本質を見極め、いついかなる時も楽しみ、全てを己の糧とするのだ
そして伝説へ
公益社団法人東近江青年会議所 第十三代 理事長 藤野智幸
絆
本質を見極め、感謝と配慮の心をもった人であれ!
基本方針
1.本質を見極める力の育成
1.全メンバーで挑む積極的な会員拡大
1.ひととの深い絆づくり
1.まちとの深い絆をつくるまちづくり事業の開催
1.夢を信じる心を醸成する青少年育成事業の開催
1.ドラマチックな情報の受発信と共有
1.公益社団法人として円滑な運営
1.滋賀ブロック協議会との連携
1.各種団体との連携